ボルメテウス・ホワイト・ドラゴンをご存知だろうか。
1枚数千円するカードだ。
紙切れ1枚に数千円!?という人がいるかもしれないが、強いから仕方ないのだ。
そんなボルメテ。中学生の僕らは単品で買えるはずもなく、友達の中で持っていたのは、パックで引き当てた K だけだった。
もちろん、Kのデッキの主力だった。
だが、彼はデッキごと失った。
僕らは、カードショップに行って、カードを眺めるのが好きだった。
その日もカードショップに行ってカードを眺めていた。
帰ろうとしたが、Kは「やっぱりあのカード買うわ」っと気が変わったようで、僕らは再び店内に入り、お目当てのカードを入手し、さぁ、これからKの家でも行ってデュエルしようぜ。と思っていた。
買ったカードをその場でデッキに入れようとしたKは言った。
「デッキがない」
Kは、自転車のカゴにデッキを置いたまま、店内に戻ってカードを買った。
一瞬のすきをつかれて置き引きにあったのだ。
周囲を探すが見つかるわけもなかった。
Kは意気消沈していた。
当たり前だ。
中学生デュエリストにとって、デッキがどれほど大切なものかわかっているのか。
デッキは命に近い。
おれも心が痛かったが、どうする事もできなかった。
そのあと、Kにカードを友達みんなでわけてあげて、デッキを再建したのを覚えている。
しかし、その中にボルメテはいなかった。
この話に落ちはない。
世の中には、中学生デュエリストからデッキを盗むという、血も涙もねぇやつがいる!
みなさんもお気をつけください。
デッキを失った友達

コメント
本当に血も涙もない話でしたね
落ちがないのが逆に怖いレベルですね。